Shokz初のイヤーカフ型完全ワイヤレスイヤホン「OpenDots ONE」は、国内クラウドファンディングで3億1,000万円超を集め、VGP 2025金賞を受賞した注目作です。

独自技術「Shokz DirectPitch」と「Bassphere Technology」により、イヤーカフ型の課題だった音漏れ抑制と音質を両立し、Shokz初のDolby AudioおよびQiワイヤレス充電にも対応しています。

僕は2025年6月の発売から9ヶ月使い続けていますが、Shokz OpenDots ONEは、「耳を完全に塞がなくても高品質な音楽体験を聴きたい」という欲求を叶えてくれます。矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、この記事で詳しく紹介していきます。

Shokz OpenDots ONEのスペックと基本情報

どんなイヤホンか

OpenDots ONEは、耳の縁に挟み込む「イヤーカフ型」のオープンイヤーイヤホンです。カナル型のように耳穴を塞がないので、周囲の音が自然に聞こえます。骨伝導で知られるShokzが、空気伝導方式で作った完全ワイヤレスモデルという位置づけです。

サイズ感
本体はこんな形をしています。

Shokz製品として初めてDolby Audioに対応し、イコライザーのカスタマイズにも対応。これまでのShokz製品にあった「音質はそこそこだけど、装着感と安全性で選ぶ」というイメージを根本から覆してきました。製品に関する購入初期の詳しいレビューは以下の記事をご覧ください。

Shokz OpenDots ONEレビュー|軽量で高音質なイヤーカフ型の注目株 のサムネイル

Shokz OpenDots ONEレビュー|軽量で高音質なイヤーカフ型の注目株

Shokz初のイヤーカフ型イヤホン「OpenDots ONE」を徹底レビュー。クラウドファンディングで3.1億円を超えた話題の製品は、6.5gの超軽量設計と驚きの音質で日常に溶け込む“ながら聴き”体験を実現。メガネや帽子とも干渉せず、ファッション性と機能性を両立した新しいオープンイヤーイヤホンの実力を詳しく解説します。

主要スペック一覧

価格

¥27,880(公式定価・税込)/ ¥21,136〜(Amazon実勢価格)

発売日

2025年6月12日

タイプ

イヤーカフ型 / オープンイヤー / 完全ワイヤレス

ドライバー

デュアル11.8mmドライバー(Bassphere Technology / 16mm相当)

対応コーデック

AAC / SBC

Bluetooth

5.4(マルチポイント対応)

連続再生時間

イヤホン単体:最大10時間 / ケース込み:最大40時間

急速充電

10分充電で約2時間再生

充電方式

USB-C / ワイヤレス充電(Qi)対応

重量

片耳約6.5g / ケース約39g

防水性能

IP54

マイク

4基(ノイズキャンセリング対応)

カラー

ブラック / グレー / ピンク

音漏れ対策

Shokz DirectPitch(逆音波方式)

その他

Dolby Audio対応 / 左右対称デザイン / アプリ対応(EQ・タッチカスタマイズ)

装着感:9ヶ月使って耳が疲れなかった理由

シリコン設計の違いが生む快適さ

片耳6.5g。数字だけ見ても軽いのはわかりますが、OpenDots ONEの装着感の良さは重量だけでは説明できません。ポイントは、耳の輪郭部分に触れるパーツにもシリコンを採用していることです。

イヤーカフ型は耳の縁を挟む構造なので、接触部分の素材が快適さを左右します。OpenDots ONEは挟み込む部分がシリコンで覆われているため、ソフトな感触が続きます。9ヶ月間ほぼ毎日使っていますが、耳の疲れをほとんど感じていません。

装着感
このように装着します。

EarFun OpenClipとの比較でわかること

同じイヤーカフ型のEarFun OpenClipも使ったことがありますが、こちらは接触部分がプラスチック素材です。短時間なら問題ないのですが、長時間つけていると耳が痛くなります。OpenDots ONEに慣れた後だと、この差はかなりはっきり感じます。

EarFun OpenClipとの比較
左がEarFun OpenClip。シリコン部分が少ないですね。

EarFun OpenClipも1万円未満にしては優秀なワイヤレスイヤホンではあるので、もしも気になる人は以下の記事をご覧ください。

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EarFun Clipレビュー!22種EQ搭載で1万円以下のイヤーカフ型

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1時間ミーティング3コマ連続でも気にならない

自分の使い方だと、1時間のWEBミーティングが3コマ連続で入ることがあります。合計3時間。さらにゲームや動画鑑賞でも3時間連続で使うことがありますが、外したときに「あ、つけてたな」と意識する程度です。痛みや圧迫感はありません。

音質:Dolby Audioで変わるOpenDots ONEの体験

映画館のAtmosを彷彿させる動画体験

正直に言うと、オープンイヤー型の音質にはそこまで期待していませんでした。耳を塞がない以上、限界があるだろうと。

いい意味で裏切られました。Dolby Audioの効果はかなりパワフルで、小さな音の表現も的確に拾います。動画鑑賞時の音声体験は映画館のDolby Atmosを彷彿させますし、ゲーム時には臨場感を高めてくれます。耳を塞がずにこの体験ができるのは、素直にすごいです。

ゲームでの臨場感

ゲームを最大3時間連続でプレイすることがありますが、音の遅延は感じません。Dolby Audioによる空間的な広がりがあるので、没入感がしっかりあります。それでいて周囲の音は聞こえる。ゲームに集中しつつ、家族に話しかけられても反応できるバランスです。

アプリのイコライザーで音の傾向を自分好みにカスタマイズできるのも地味にありがたいポイントです。

OpenRunとの音質差は「ラジオとシアター」

Shokzの骨伝導モデルOpenRunも使っていますが、音質の差は歴然です。OpenRunにはイコライザーもDolby Audioもないので、さながらラジオを聴いている感覚です。OpenRunは入門機としては優秀ですが、音質を求めるならOpenDots ONEとは別のカテゴリの製品だと思ったほうがいいです。OpenRunに関する詳しいレビューは以下の記事をご覧ください。

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マルチポイント接続:仕事の流れを壊さないOpenDots ONE

ミーティング中の電話で「メモが歯抜け」になっていた

ここが自分にとって一番大きかった体験です。

仕事でWEBミーティングをしていると、その最中にクライアントからスマホに電話がかかってくることがあります。以前使っていたイヤホンでは、一度ミーティングを中断して接続先をスマホに切り替えるか、切り替えがうまくいかないと普通にスマホで電話をとっていました。その間にミーティングのメモが一部歯抜けになる。これがすごくモヤモヤしていました。

クライアントの情報記録は超重要なので、聞き逃しは本当に困ります。

シームレス切り替えでメモの取りこぼしがゼロになった

OpenDots ONEのマルチポイント接続は、PCとスマホを同時に接続した状態で、着信が入るとシームレスに音声が切り替わります。ミーティングを中断する必要がなく、電話に出てすぐ戻れる。メモの取りこぼしがゼロになりました。

スペックシートの「マルチポイント対応」という一行は、実際に仕事で使うとここまで効いてくるのかと実感した9ヶ月でした。音質や装着感が注目されがちですが、ビジネス用途では間違いなくこの機能が最大の価値です。

環境音との共存:オープンイヤーの本質的な価値

家族・同僚の声を聞き逃さない

オープンイヤー型の最大のメリットは、イヤホンをしたまま人の声が聞こえることです。家族に話しかけられても、同僚から声をかけられても、自然に反応できます。カナル型のように「ちょっと待って、外すから」というワンクッションがいりません。

ランニング中に後ろからの車に気づける

屋外ランニングでも使っていますが、後方からの車の接近にちゃんと気づけます。耳を塞がないことの安全面での価値は、走っているときに一番強く感じます。

デザインと収納:使いやすさに直結するOpenDots ONEのディテール

マットな質感と服装を選ばない小型設計

本体はマットな質感で、シリコン素材を多用したデザインです。小型なのでどんな服装にも合いますし、変に目立つこともありません。ビジネスシーンでもカジュアルでも違和感なくつけられます。

左右の区別がないケースが地味にすごい

これ、使った人にしかわからないポイントなのですが、OpenDots ONEはケースに入れるとき左右の区別がありません。どちら向きでもスッと収まります。急いでいるときも、眠いときも、間違えようがありません。

左右同一画像
どこにもLやRの表記がありません。

普通の完全ワイヤレスイヤホンは左右で形状が違うため、向きが合わないとうまくハマらなかったり、磁石の反発で飛び出したりすることがあります。急いでいるときにこれが地味にストレスなのですが、OpenDots ONEではそれが一切ない。毎日使うものだからこそ、このちょっとした快適さが効いてきます。

買う前に知っておきたいこと:運動時の装着不安

柔らかく挟んでいるからこその不安

9ヶ月使って感じた唯一のデメリットは、運動時の装着安定性への不安です。柔らかく挟んでいるので、激しい運動をすると落ちるのではないかという不安は常に出てしまいます。ただ、実際に落下した経験はゼロです。イヤーカフという構造上、フック型のように耳にがっちりロックされる安心感はありませんが、ランニング程度なら問題ありません。激しいトレーニングや球技では心理的な不安が残る、ということは正直に書いておきます。

運動メインならOpenRunかOpenFit2+という選択肢

運動時の安定性を最優先にするなら、同じShokzのOpenRun(骨伝導・フック型)やOpenFit2+(フック型・Dolby Audio対応)のほうが向いています。特にOpenFit2+はDolby Audioにも対応しているので、音質を落とさず安定した装着感が得られます。

OpenDots ONEは「デスクワーク+通勤+軽い運動」、OpenFit2+やOpenRunは「本格的なスポーツ用途」と用途で分けるのが正直なところです。

こんな人にOpenDots ONEは向いている / 向いていない

向いている人:

  • WEBミーティングと電話対応を同時にこなすビジネスパーソン
  • イヤホンをつけたまま家族や同僚の声にも反応したい人
  • 長時間つけっぱなしでも耳が痛くならないイヤホンを探している人
  • オープンイヤー型でも音質に妥協したくない人
  • 通勤・軽いランニング程度の運動で使いたい人

向いていない人:

  • 激しいスポーツでガンガン使いたい人(→ OpenFit2+やOpenRunがおすすめ)
  • 完全な遮音性を求める人(オープンイヤー型の特性上、外音は聞こえます)

9ヶ月使い続けた結論として、OpenDots ONEは「仕事で毎日使うオープンイヤーイヤホン」としては買いです。マルチポイント接続の実用性、長時間装着しても疲れないシリコン設計、Dolby Audioによる音質。この3つが揃っている製品は、現時点でほかに見当たりません。