Fitbit AirとRingConn Gen 3を、同じ日の同じタイミングで両方着けて心拍を測ってみました。安静時はRingConnが83回/分、Fitbit Airが72回/分。約4kmジョギングした直後は、RingConnが154回/分、Fitbit Airが173回/分でした。

同じ自分の心臓を測っているのに、これだけ数字がズレます。

Fitbit Air関連の検索も、スマートリング関連の検索も、最近よく見かけるようになりました。ただ、両方を同じ条件で比べた記事は、自分が探した範囲では見当たりませんでした。カタログのスペック表を並べただけの比較は多いですが、同じ人が同時に着けて出した数字ではありません。

先に言うと、これは優劣の話ではなく向き不向きの話でした。この記事では、Fitbit Air・Oura Ring 5・RingConn Gen 3の3台を、実測した心拍の数字と、価格・バッテリー・アラームの有無まで含めて比べます。

Google Fitbit Air

Google Fitbit Air

結論:どっちを買うべきか

先に答えを出しておきます。買うべき1台は、健康管理にどこまで手をかけたいかで変わります。

AIに丸投げしたいならFitbit Air

本体16,800円。ただしGoogle Health Premium(月額1,580円・年額13,000円、購入時3ヶ月無料)とセットで使うのが前提です。Geminiが全データを能動的に読み込んで、食事の写真からカロリーを計算したり、寝る前に1日の振り返りコメントを送ってきたりします。細かい数字を自分で読み込むより、AIに「結論」だけ渡してほしい人向けです。振動アラームがあるのも地味に効きます。ディスプレイがないぶん見た目はただのリストバンドで、利き腕にFitbit Air、反対の腕に腕時計という二刀流もやりやすいです。

運動中の心拍精度と買い切りを取るならRingConn Gen 3

59,800〜61,800円。サブスクは不要で、払い切ればそれ以降の追加費用はかかりません。安静時・運動後とも、今回の実測では手首のバンドよりズレが少ない結果でした。血管ヘルス傾向という先進的な機能も積んでいますが、これは家庭用血圧計での手動入力があって初めて本領を発揮するので、そこは頭に入れておいたほうがいいです。目覚ましアラームはまだ搭載されていません。購入前にメーカーのサイジングキットで指のサイズを測る一手間も必要です。

装着感の軽さとアプリの完成度で選ぶならOura Ring 5

65,800円(Black/Silver)〜81,800円(他4色)。Oura Membershipが月額999円(年額11,800円、初月無料)かかります。前世代のOura Ring 4比で約40%小型化されていて、つけていることを忘れるレベルの軽さです。バッテリーは公称6〜9日に対し、実測でほぼ9日間持ちました。睡眠・コンディション・アクティビティのスコアが体感とよく一致します。こちらもアラーム機能はなく、購入前にサイジングキットでの採寸が必要な点はRingConn Gen 3と共通です。

実測:同条件で測った心拍の数字

安静時と、約4kmジョギングした直後。それぞれ同じタイミングでFitbit AirとRingConn Gen 3を両方の腕・指に着けて測った数字が、こちらです。

計測シーン

RingConn Gen 3

Fitbit Air

安静時

83回/分

72回/分

約4kmジョギング後

154回/分

173回/分

RingConn Gen 3とFitbit Airの心拍をアプリで比較
左がRingConn Gen 3のアプリ、右がFitbit AirのGoogle Health

数字には差がありますが、どちらが正解とも言い切れない範囲で、実用上困るレベルではありません。差が出るのはむしろ運動中の安定性のほうです。手首のバンドは動くとセンサーがどうしてもブレますが、指は密着しているぶんズレにくい。運動時のずれにくさは、指のほうが圧倒的でした。

正直に書いておくと、今回同条件で数字を取れたのはRingConn Gen 3とFitbit Airの組み合わせだけです。Oura Ring 5を含めた3台同時の心拍比較は、まだ行えていません。

比較表:価格・サブスク・バッテリー・装着部位・計測項目・アラーム

実測だけでは決め手にならない人向けに、基本情報も並べておきます。

項目

Fitbit Air

Oura Ring 5

RingConn Gen 3

価格(税込)

16,800円

65,800円(Black/Silver)〜81,800円(他4色)

59,800円〜61,800円(カラーによる)

サブスク

Google Health Premium 月額1,580円/年額13,000円(購入時3ヶ月無料)

Oura Membership 月額999円/年額11,800円(初月無料)

不要

バッテリー

公称最大7日/実測4〜5日

公称6〜9日/実測ほぼ9日

公称10〜14日(振動アラート有無で変動)/実測13日(振動アラートあり)

装着部位

手首(バンド)

指(基本は人差し指、ジム時は中指に付け替え)

指(利き手と反対の指が無難)

計測項目

アクティビティ・睡眠・健康管理・食事・水分補給・体重・月経周期

睡眠・コンディション・アクティビティ・心拍・HRV・SpO2

心拍・HRV・SpO2・呼吸数・皮膚温度・ストレス・血管ヘルス傾向(血圧計での手動入力が必要)

アラーム

あり(振動)

なし

振動モーターはあるが目覚まし用途には非対応

RingConn Gen 3とFitbit Airを並べたサイズ比較
指輪とバンドを並べるとこれだけ大きさが違います

Fitbit Airが勝つところ

じゃあ画面なしバンドを選ぶ理由はどこにあるのか、という話です。

計測項目の広さは明確にFitbit Airに分があります。食事・水分補給・体重・月経周期まで、生活まわりのデータをまとめて拾ってくれる守備範囲の広さは、指輪にはない強みです。それに加えて、Geminiが能動的にアドバイスをくれる点も大きい。食事の写真を送るだけでカロリーを計算してくれたり、寝る前に1日の振り返りを自動で送ってきたりします。

アラームに関してもFitbit Airが有利です。振動で起こしてくれる目覚まし機能があるのは、後述するとおりスマートリング側にはない機能です。価格も本体16,800円と、高価なスマートリングよりだいぶ試しやすい水準です。ディスプレイがない分、外から見るとただのリストバンドで、黒を選べばビジネスシーンでも浮きません。

使用感を詳しく知りたい人は、以前1ヶ月使って書いたFitbit Airレビューにまとめてあります。アラームや通知、サブスクまわりの細かい疑問はFitbit AirのFAQ記事で一問一答にしています。

スマートリングが勝つところ

逆に、指に着ける2台が勝つ場面もはっきりしています。

運動中の心拍精度は、今回の実測どおりリング側に分があります。手首より指のほうがセンサーが密着していて、動いてもズレにくい構造です。バッテリーと充電の利便性もリング側が上です。OuraもRingConnも専用ケースに入れれば勝手に充電されるので、ケーブルを挿す手間がありません。Fitbit Airの充電が専用ケーブルのみなのとは対照的です。

装着感の軽さで言うと、Oura Ring 5はRing 4比で約40%小型化されていて、つけていることを忘れるレベルです。RingConn Gen 3はサブスクが不要で、59,800円を払い切ればそれ以降の追加費用がかかりません。健康管理を「毎月の出費」ではなく「一度きりの投資」にしたい人には、この設計は魅力的です。血管ヘルス傾向のように、血圧計と組み合わせて長期的な傾向を見る先進機能を積んでいるのもRingConn Gen 3の特徴です。耐久性も両機種とも良く、Oura Ring 5はチタン+超硬質PVDコーティング、RingConn Gen 3はチタン合金+つや消し仕上げで、どちらも日常使いで傷が目立ちにくい素材です。

指輪同士の装着感やアプリの細かい違いは、スマートリング比較ハブで他機種も含めて整理しています。

両方使って分かった「向き・不向き」

Oura Ring 5を人差し指に装着した状態
Oura Ring 5は人差し指に着けています

睡眠計測が目的なら、どちらを選んでも大きくは外しません。腕時計を着けたまま寝る負担がなくなる、という体験はFitbit Airにもスマートリングにも共通しています。差が出るとしたら朝の起き方です。振動アラームで起こしてほしいならFitbit Air一択で、スマートリング側にその機能はありません。

サブスクへの耐性も分かれ道です。月1,580円や月999円を払い続けることに抵抗がないなら、Fitbit AirやOura Ring 5のAI解析・コーチング機能まで使い倒せます。抵抗があるなら、買い切りのRingConn Gen 3が現実的な選択肢になります。

指輪2台は、装着する指も考えどころです。Oura Ring 5は基本的に人差し指で使えますが、スマホを持つ手だと画面に軽く当たることがあり、ジムでダンベルを持つ日だけ中指に付け替えています。RingConn Gen 3は利き手に着けるとペンで字を書いたり箸を使ったりする動作に干渉するため、利き手と反対の指に着けるのが無難です。どちらも「つけっぱなしにできる指」を先に決めておくと、日常での引っかかりが減ります。

Fitbit Airを手首に、スマートリングを指に同時装着した状態
実測のあいだだけ、手首と指に同時に着けました

一つだけ注意しておきたいのは、Fitbit Airとスマートリングの同時着用です。両方で心拍や活動量を測ると二重計測になり、どちらの数字が正確なのか分からなくなります。今回の実測も、Fitbit AirとRingConn Gen 3を同時に着けはしましたが、あくまで数字を突き合わせるための一時的な検証で、日常的に併用する運用としてはおすすめしません。