b.ring G1SとG2を比較して、結局どっちを買うべきか
スマートリングのb.ringから出ている2機種、G1SとG2。両方を自腹で買って、交互に指に通して使い比べました。
結論、迷ったらb.ring G2が良いです。G1Sよりも4,400円高いぶん、HRV(心拍変動)が測れて充電ケースがついてきます。特に充電ケースは着脱時の収納も含め、ないと本当に不便です。
正直、買う前は「どうせ中身はほぼ同じでしょ」と思っていました。実際、重さも防水もアプリもAI機能も、使っていて差を感じた瞬間はほぼゼロです。
差が出たのは3つだけでした。しかも一番効いたのは、スペック表の中でいちばん地味に見える一行です。

b.ring G2

b.ring G1S

スペック比較表
b.ring G1S | b.ring G2 | |
|---|---|---|
価格(税込) | 8,800円(ステンレス)/11,000円(チタン) | 13,200円(ステンレス)/16,500円(チタン) |
発売日 | 2026年7月10日 | 2025年11月14日 |
充電方式 | USBマグネット充電ケーブル(充電ケース同梱なし) | ポータブル充電ケース同梱(ケース自体がバッテリー内蔵) |
HRV(心拍変動) | 非対応 | 対応 |
測定項目 | 心拍数/血中酸素(SpO₂)/ストレス/睡眠/活動量/運動記録/歩数 | 心拍数/HRV/血中酸素/睡眠/ストレス/歩数/運動記録 |
AI機能 | カロリーAI/AIレポート/AIチャットボット | カロリーAI/AIレポート/AIチャットボット |
素材 | ステンレススチール/チタン | ステンレススチール/チタン |
重量 | 約2.9〜3.6g | 2.9〜3.6g |
サイズ展開 | 7〜12号 | US7〜12号(内周55.0〜67.5mm) |
本体サイズ | 幅約8.0mm × 厚み2.7mm | 縦8mm × 厚み2.7mm |
防水 | IP68 + 5ATM | IP68 + 5ATM(水深50m相当) |
バッテリー/駆動時間 | 15〜18mAh/最長7日間 | 15〜18mAh/最長7日間 |
充電時間 | 約90分 | 約90分 |
対応OS | iOS 14以降/Android 8.0以降 | iOS 14以降/Android 8.0以降 |

b.ring G1Sは8,800円の入門機
株式会社APPOSTER JAPANが2026年7月に出した最新作であり、ひとまずスマートリングを試してみたい方向けのモデルです。ステンレスで8,800円、チタンでも11,000円という低価格帯がウリで、初心者でも手に取りやすいです。
公式が前面に出しているのは、この価格帯でカロリーAI・AIレポート・AIチャットボットまで載せていることです。IP68 + 5ATMの防水と最長7日間のバッテリーも上位機と共通しています。
単品での使用感を知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

b.ring G1Sレビュー|8000円台で買える激安スマートリングの性能とは?
b.ring G1Sを3週間使用レビュー。8000円台ながらカロリーAIとAIレポート搭載で、5〜7万円のRingConnと比較した差も解説。とりあえずスマートリングを試してみたい人に向けて紹介しています。
b.ring G2は充電ケースとHRVが付くスタンダードモデル
同じAPPOSTER JAPANが2025年11月に出したスタンダードモデルで、ステンレス13,200円、チタン16,500円です。
Realtek製の新世代チップを積み、HRVを含む測定項目とポータブル充電ケースの同梱が公式の推しポイントです。防水・重量・バッテリーの数値はG1Sと横並びです。
こちらも単品での使用感を知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

b.ring G2レビュー|「数値の意味」を教えてくれる1万円台スマートリング
b.ring G2を実機レビュー。1万円台スマートリングの睡眠計測、AIレポート、食事管理、装着感、アプリの使いやすさ、健康データの見方、RingConnとの違いを体験ベースで解説し、買うべき人を整理します。
新しいのはG1Sのほう。発売日が逆転しています
ここ、けっこう混乱するポイントです。
G1Sは2026年7月発売で、2025年11月発売のG2より8ヶ月あとに出ています。型番の数字も並びも「G2が上」に見えるのに、新しいのはG1Sのほうです。
実機を並べて触った感じでは、G1SはG2と同じリング規格をベースに、中身を一部簡略化したものに見えます。リングの寸法(幅8mm・厚み2.7mm)も重量も防水等級もバッテリー容量も、G2と同じ数字が並んでいます。
つまりG1Sは「旧世代の安物」ではなく、スタンダード機ゆずりの設計をそのまま使った新世代の入門機。だから8,800円でもアプリもAIもG2とまったく同じものが動きます。
ケースがあるかないかで、週1充電の続き方が変わる
冒頭で書いた「いちばん地味に見える一行」は、充電方式の行です。使い比べて体感が一番大きかったのも、ここでした。
G2の充電は、外したリングを充電ケースに戻すだけ。ケース自体がバッテリーを内蔵しているので、ケースがコンセントにつながっていなくても、戻した瞬間から充電されます。
バッテリーは最長7日間、充電時間は約90分。週に1回、外しているタイミングでケースに入れておけばそれで運用が回ります。充電速度が早いので「充電のために外している時間」を意識したことがありません。
もう一つ、外したリングの置き場所がケースに固定されるのが効きました。指から外したら必ずケースの中にある。だから探すことがありません。
一方のG1Sには、この充電ケースが付いてきません。
代わりに専用のUSBマグネット充電ケーブルが同梱されていて、リングをケーブルの先端にくっつけて直接充電します。マグネット式なのでくっつける動作自体は一瞬ですし、充電が早いのも駆動時間が最長7日なのもG2と同じ。週1充電で回るという運用は変わりません。
問題は、そのケーブルが専用品で短いこと。取り回しがかなり悪く、充電できる場所がケーブルの届く範囲に縛られます。
しかも端子はType-A。ここは素直に、うーんという顔になりました。
スマートリングは本体が指輪サイズです。外したあとの置き場所が決まっていないというだけで、こんなに落ち着かないとは思いませんでした。
充電まわりはG2が明確に上です。スペック表では「充電方式」の一行でしかないのに、毎週必ず発生する動作なので、差がじわじわ積み上がります。

HRVが測れるのはG2だけ
2つ目の差はHRV(心拍変動)です。G2は取得できて、G1Sは非対応。
心拍数も血中酸素も睡眠もストレスも歩数も、どちらの機種でも測れます。測定項目を並べて見比べると、違うのはHRVだけ。だから最初は「一項目増えるだけでしょ」と思っていました。
これが、違いました。HRVはストレスや回復度を読み取るための土台になる数値です。G1Sでもストレス自体は表示されますが、そこに心拍変動という裏付けが乗るかどうかで、日々の体調の見え方が一段細かくなります。
ちなみに測定精度は、どちらも「まあまあ信頼できる」レベルという印象です。医療機器ではないので、日々の傾向を追う道具として見るのが正解だと思っています。
ついでにもう一つ。G1Sは水泳のアクティビティを記録として残せません。防水はIP68 + 5ATMなのでプールに着けて入ること自体はできますが、「泳いだ運動」としてはカウントされない、という話です。
測れる項目で選ぶならG2ですが、増えるのはHRVだけ。これが要らない人にとっては、差はゼロです。


8,800円という値段そのものが効く場面
G1Sが上回るのは、この一点だけです。ただ、その一点はけっこう効きます。
スマートリングを一日中着けていると、どこかでぶつけます。G2を着けているとき、僕は1回やらかしました。
結果的に傷は付かなかったのでよかったのですが、13,200円の指輪から「ガリッ」が鳴ると、普通に心臓に悪いです。
その点、8,800円のG1Sは気持ちが違います。同じ素材、同じ形、同じ防水なのに、値段が4,400円下がるだけで「まあ傷ついても仕方ない」と思える。
普段使っているスマートリングは6万円近くします。あれを着けて固いものを持つときの緊張感を知っているぶん、余計にそう感じます。
自分でも現金だなと思うんですが、値札が4,400円違うだけで手の扱いが雑になります。着けっぱなしが前提のデバイスでは、この雑にできる感じがけっこう効きます。
使い比べて差が出なかったところ
差はこの3つで打ち止めです。残りは、どちらを買っても同じものが手に入ります。そして毎日着け続けている理由のほうは、その同じ側に集まっていました。
重さは両方とも、着けていることを忘れる
どちらも約2.9gから。数字で言われてもピンと来ないと思いますが、実感としては「重さがない」です。
会議中も忘れるし、寝るときも忘れる。朝起きて手を見て「あ、着けたままだった」となるのが両方とも同じでした。睡眠を測るデバイスが寝るときに気になるようでは話にならないので、ここが横並びなのは大きいです。
カロリーAIは、写真を撮るだけでPFCが出る
両機種とも、専用アプリのカロリーAI(beta版)が使えます。料理を撮影するだけで、タンパク質・脂質・炭水化物と、その日の残り摂取可能量を自動で算出してくれる機能です。
食事記録アプリは何度も挫折してきました。メニューを検索してグラム数を入力して、という作業が外食続きの生活ではまず続かない。
でも、出てきた料理を撮るだけなら続きます。この一点だけでも、b.ringを選ぶ理由になり得ると思っています。G1SとG2で機能に差はありません。
AIレポートとAIチャットボットも共通
計測値をもとに改善策を提案してくれるAIレポート(beta版)と、個別に質問できるAIチャットボットも両機種に入っています。チャットボットは歩数画面や睡眠画面からも直接呼び出せます。
スマートリングを使っていて一番つまずくのは、たぶんこれです。血中酸素が96%と出たところで、それが良いのか悪いのか、何をすればいいのかが分からない。
b.ringはその翻訳役をアプリ側が持っています。約6万円のRingConn Gen 3は睡眠に関するレポートしか出ず、他の項目は自分で一つずつ開いて確認する必要がありました。項目をまたいで聞けるのは、単純に楽です。
アプリのUIと並び替えも同じ
トップ画面に全計測項目の数値が並び、タップで詳細が開く構成。項目の並び替えができて、グラフは円・折れ線・棒を切り替えられます。メニューバーからは歩数と睡眠にショートカットできます。
僕はどちらの機種でも、睡眠・ストレス・カロリーAIの3つをトップに固定して使っています。見る項目は結局3つに落ち着くので、この並び替えができるかどうかで毎日の手間がだいぶ変わります。
なお、データ同期はアプリの機能改善で自動になりました。以前は手動でタップする必要がありましたが、今は着けたまま5秒ほどで終わります。
防水も同じ
どちらもIP68 + 5ATM。シャワーはもちろん、着けたまま泳いでも問題ないレベルです。汗をかきやすいタイプなので、夏場に外さなくていいのは両方ともありがたい。
つまり4,400円は「充電ケース」と「HRV」にだけ払っていることになります。b.ringの美味しい部分は、8,800円の側にもちゃんと全部入っています。
気になったポイント・デメリット比較
共通の弱点:リング幅が大きく、指を曲げると干渉する
両機種に共通する注意点です。買う前に知っておくべきことを1つだけ選ぶなら、これになります。幅8mm・厚み2.7mmという寸法は、数字で見るより存在感があります。指を深く曲げると、隣の指や関節に当たる感覚があります。
前述の「ガリッ」も、固いものを握り込んだときに起きました。着け始めてしばらくは、握る動作のたびに少し意識が向きます。
対策はサイズ選びを丁寧にやることくらいです。どちらも7〜12号(内周55.0〜67.5mm相当)の展開なので、購入前にサイズキットや既存の指輪で内周を確認しておくのが確実です。装着する指を変えるだけで干渉が和らぐこともあります。
b.ring G1Sの惜しい点
- 充電ケースが同梱されない。専用のType-Aマグネットケーブルは短く、取り回しが悪い。→ ケーブルの定位置を決めてしまえば運用は回ります
- HRV(心拍変動)が測れない。→ ここはもう諦めるところ。心拍・血中酸素・睡眠・ストレスは取れるので、傾向を追う用途なら困りません
- 水泳アクティビティが記録できない。→ 防水自体はG2と同等なので、着けたまま泳ぐこと自体は問題ありません
- リングの内側にストッパーがついていないため、指の移動でリングがずれてしまい、正確な測定ができなくなる可能性がある

b.ring G2の惜しい点
- 4,400円高い。→ その差額がまるごと充電ケースとHRVに乗っていると考えると、納得感はあります
- ステンレスモデルは光沢が強く、見た目の主張がそこそこある。→ 控えめにしたいならチタンモデル(16,500円)が無難です

用途別おすすめはこれ
初めてスマートリングを試すなら b.ring G1S
「そもそも指輪型のデバイスを一日中着けられるのか」が分からない段階なら、G1Sから入るのが正解です。
8,800円という金額は、スマートリングというジャンルの中では非常に安いです。他社の主力は5〜7万円台。10分の1近い金額で、カロリーAIもAIレポートもAIチャットボットも、上位機とまったく同じものが動きます。
しかも、合わなかったときに諦めがつく金額です。ジャンルごと自分に向いていなかった、という結末もあり得る買い物なので、そこは素直に効きます。

b.ring G1S
健康管理を本格的に続けたいなら b.ring G2
ストレスや回復度まで含めて体調を追いたいなら、HRVが取れるG2一択です。
そして外出や出張が多い人にも、G2をすすめます。充電ケースがあるからです。外したリングが必ずケースに入るうえ、ケース自体が電源を持っているので、コンセントのない場所でも充電が始まります。
週1回の充電を「ケースに戻すだけ」にできるかどうかは、半年後も着けているかどうかを左右すると思っています。面倒が一つあるだけで、この手の習慣は簡単に折れるので。


b.ring G2
結局、迷ったらb.ring G2でいい
使い比べる前は「どうせ中身はほぼ同じでしょ」と思っていました。半分当たって、半分外れました。同じだったのは重さ・防水・アプリ・AI。違ったのは充電ケースとHRVの2つだけでした。
b.ring G2:充電ケースとHRVを持つ本命機。重さ・防水・AI・アプリはG1Sと同じで、そこに「戻すだけで充電が終わる」運用と、ストレス・回復度の解像度が乗ります。長く続けるつもりなら、この4,400円は回収できます。
b.ring G1S:8,800円で相場を壊しにきた新世代の入門機。上位機ゆずりの設計そのままで、カロリーAIもAIレポートも全部入り。充電ケーブルの取り回しだけは我慢が要りますが、初めての1本としてこれ以上ないコスパです。
スマートリングをこれから始める人で、続ける自信がまだない人はG1S。健康管理を生活に組み込むつもりの人はG2。この分け方で、だいたい決まると思います。
どちらを選んでも、毎日ランキングでランク外にされて歩数を突きつけられるところは同じです。そこは覚悟しておいてください。

b.ring G2




